そしてもう10月も終わる…

前エントリーでぎゃあぎゃあ慌てふためいていた国際会議での
口頭発表も終わり,案の定,質疑応答で右往左往する情けなさ
であったので反省しきり。
以前,国際会議行ってくる!と言ったところ,とある先生に「何のため
に国際会議になんか行くの?」と問われて絶句したことがあるのだが,
「自分の不勉強具合をまざまざと確認して,研究と勉強のモチベーション
を維持するためです。一瞬でも」という返事をするのが大正解だと
気がついた旅でした。バカだから,赤っ恥をかかないと(机に座って
英語論文書いてるだけでは)自分の不出来に危機感を覚えない。
しかし疲れた。
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こんな素敵なところで赤っ恥かき捨てて
きました…。






怒涛の科研申請部局締切も過ぎ,3年ぶりにうんうん唸って
書き上げ,気がついたら朝晩肌寒くなっている。


いろいろ まずい

いや,まずい。
今年は「こころとは」の感想FBを授業の中だけでしかしていない。
ので,ここが放置されていた。
久しぶりに開けてみたら,ジオログはなくなるというではないか!
たまには登録した各種サービスは利用すべきだなぁ…と思ったので
とりあえずジオログの指示通り,こちらへ移行して更新。

さて,GW前にアリバイ作りのために投稿した,学会発表のSubmissionの
お返事が来た。PosterとOralと選ぶ箇所が登録画面にないなぁ~とは
思ったが,どうせ誰もこんなアジアの辺境の言語に興味ないでしょ,と
気にも留めていなかった。

今日,きみはOralだよ,きみにこんな連絡ができて,ぼかぁ幸せだなぁ…ってな
お返事がきました(泣)。まじか。と思わず早朝からでる若者言葉(無理め)。

ぎょぎょぎょ~でございます。まずいよ,まずいよ~~っていろんな人の
声で警告音が頭になり響いております。
ぎゃー。もう。だれがいつ準備すんのよー。
ってか,国際発表用に大型のカラープリンター部局で購入してもらって,
ポスタ作成する気満々だったのに,何よそれー。何よそれー。
買ってもらった意味ないじゃーん。
飛行機で手荷物がコンパクトになって,便利なんですぅ。みんな大判の
布ポスターだしぃ。なんて説得して(我儘いって?)買ってもらったのにー。
手荷物,かんけーないしーーー。
あんなに欲しがってたのに,フジタせんせ,使わないじゃない全然,ってな
ことになっちゃうじゃないかー。
どうなの,わたしーーーー。





うっかり秋学期

うっかりしていたら,春学期が終わってしまった。
ぼーっとしていたわけでは決してない。どちらかというとバタバタしていて更新しそびれたのだ。
春学期の各種成績表は学生諸君に開示されたはずだが,大甘だったせいか,問い合わせという名の異議申立てはなかった。もちろん,自分の基準として「大甘」というだけで,学生諸君にとっては「激辛」なのかもしれない。共通教育科目(要するに教養科目)であっても,論旨不明であったりするものは,落ちている。
毎年不思議なのは,レポートテーマと一致しない内容は,たとえ「こころとは何か」について論じていても落ちます,とくどいほど伝え(実際受講生にくどい,と怒られた)ているのにも関わらず,結構な数,まったくテーマと一致しない内容のレポートが出てくることだ。
昔なら,一回も出席しなかった学生が,講義タイトルだけで適当なレポートを作成してきたのではと想像されるところだが,昨今の学生は我々の世代では考えられないくらい,きちんと出席している。代返もあるであろうから,まぁ正確ではないかもしれないが,毎回回収している感想文は,規定回数以上提出されているのだ。
不思議だ。

FB こころとは2(5/22,5/29まとめて)

■人間と違ってロボットには感情がないので,人間がどの感情の時にどういった行動をとるのかをロボットで再現したり実験したりすることはできないと思います。
⇒このようなプロセスでとある感情を喚起しているのではないか,という「モデル」をロボットやコンピュータのプログラムに組み込み,ヒトの実際の行動とシミュレーション結果の比較をするのです。

扁桃体に電流が流れると好き,と感じるとあった。
⇒VTRではそのように紹介されていましたね。問題は,なぜある場所に電流が流れることと,「好き」はどうやってつながっているのだろうということだと思っています。

だんだん佳境に入ってきたと私自身は思っています。

FB こころとは2(4/27分)

■高次な機能ではない(低次である)ものを心としてはいけない理由はありますか?

⇒ないです。

■自分で調べるときにお勧めのサイトや本はありますか?

⇒人間はどこまで動物か (新潮文庫) 日高 敏隆
 生存する脳―心と脳と身体の神秘  アントニオ・R. ダマシオ
 ミラーニューロンと“心の理論” 子安 増生 ・大平 英樹
あたりなど,まずはどうでしょう。

■脳の働きの一部がこころなら,いつしか解明しつくすことができるのではないか。

⇒できるといいですね…。構造が分かったからと言って,仕組み(機能が)分かるかというと,そうでもないので,私が生きていいる間には無理だろうなぁと思いますが。

■他の人から愛されたい,や,周りの人が死んで悲しいなど,直接自分のいのちや種の存続と関係ない理由で行動を起こすのが「こころ」だと思います。

⇒あなたの挙げたどの例も,いのちや種の保存と関係していると思います。どうして関係していると言えるのか,調べてみるとよいですよ。

FB こころとは2(4/17分)

■いろいろな意見が聞けてよかった。こころが腹にあるという人もいて,びっくりです。

⇒腹が立つ,などの慣用表現からの推論でしょうね。自律神経系とはどういったものか,知ると,そのような意見も少なくなるのかなと思っています。

■先生はよく,質問に対して「○○と理解しています」という表現をしますが,何か意味はあるのですか?

⇒思っています,というよりもうちょっと考えた感があるかな,という程度です。あくまでもそれは私の理解だ,というエクスキューズも入っているかもしれません。

■もし,動物に感情がないとすれば,バウリンガルみたいなのも嘘ということ?

⇒感情がなくても,動物がなにかを「考え」,それを推測できる(あるいはできたようにみせる)機械なのであれば,嘘とまでは言えないでしょう。

■日本語表記の話を聞いて面白いと思いました。手紙を書いたりプレゼンを作ったりするとき,どのような表記を使うのか考え選んだ方がよいのかなと思いました。

⇒そういう工夫は必要だと思います。

■物理学などのように一定の法則が存在するのにくらべ,心理学は科学とするにはあいまいだと思います。

⇒あいまいな事象に対して,「一定の法則」を見つけようとするのは,他の科学も心理学も同じです。物理だって,あいまい事象を扱います。高校生向けに書かれた物理学の入門書を,教養として読むとよいでしょう。


■FB こころとは2(4/10分)

■心理学とはなぜ存在するのですか。

えー。なぜそんな問いが??
国文学とはなぜ存在するのですか,とか,医学とはなぜ存在するのですか,とかいった質問への答えと同じだと思います。
「ヒトがヒトらしく生きていくのに,その学問の探求が必要だと考えた人がいるから」
と私は考えますが。

■心理学を学ぶことで人に与えられる利点はあるのか。

この場合の人とは?他人?自分?
利点がなかったら学ばないの?

■先生はなぜ心理学を学ぼうと思ったのですか。

面白そうだな~と思ったからです。

■心理学を学ぶと日常生活に支障をきたしませんか。

特にきたしません。
逆に,自分の子どもが「魔の二歳児」と呼ばれる期間,「うぉ~,本当に教科書通りだ!」と感動しましたし,「まだこの時期はワーキングメモリ容量が少ないから,ちょっと気分が変わるようなことを言ってやると,注意がそがれてイヤイヤ発作は一瞬収まったりするのよね,その隙にご飯だして機嫌なおさしちゃえ!」とか,発達心理学で学習した知見を基に嵐のような期間をブチ切れることなく(たぶん,自分的には。余所からどう見えていたかは知らない)やり過ごせました。ありがたや。
得た知見をどう使うのかは自分次第。どんなに知識があっても「可愛い!」と自動的に思ってしまうのは止められないから,知識のせいで子どもや周りの人が愛しくなく思えたりなんてことはありません。
知見のひけらかしをして人間関係に問題をきたしたとしても,その学問が悪いわけではありませんしね。

さて,4/17は「動物にこころはあるのか?」というお題で授業しました。どんなレスポンスが学生の皆さんから来るか,楽しみです。